どうせ懐かしくなってしまうから

✈空中日記 129|日曜日のスガキヤ
たけだ 2026.03.03
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✏日記のまえがき

この週の日記ぜんたいがいつもより解像度が高い。特に食事についての描写が普段と比べてボリュームが多いのは、帰省していたからだろう。普段は2歳児と大人2名がともにそこそこおいしく栄養摂取ができ、効率よくつくることができ──というメニューを考え、そのために買い出しにいったり、あるいは逆にあるもの中からそうしたメニューはなにかと考える。こう書き出してみると、なかなかに脳に負荷を与える作業である。

つくったものを食卓にならべ、箸や飲み水を用意する。その段階ですでにちょっと疲れてる。妻がいるときはイオの隣で目を走らせてくれるけど、平日の半分はイオとふたりのことが多いから、ものを落としたり、なにか危険なことをしでかさないか気は抜けない。

味わって食事を摂ることなんかできなくて、ただながら作業的にエネルギーを胃に放り込むような時間の中で、ぼくはよく学生時代にやっていた肉体労働の現場の昼休みのことを思い出す。

きっかり1時間ある昼休憩では、できるだけ横になって昼寝をしたい。それくらい午前の作業ですでに疲れていて、ここで20分も眠れると、午後の作業が格段に楽になることを知っている。だからできるだけ早く食事を済ませて、そのあと缶コーヒーと一緒にピーススーパーライトを1本。それで横になると、ちょうど昼寝が終わるくらいにカフェインが効いてきて、しゃっきりと起きられるのだ。

でも、あのとき急いで齧っていた惣菜パンやおにぎりは、急いでいたとしてもはっきりと自分の血肉になる感覚があったし、短い時間でも咀嚼に集中することができたから、楽しかったしおいしかった。汗を流したなら流したほど、摂る塩分に愛おしさを感じた。

味わうということは、大切なことで、食事はただ栄養をとるためだけの行動ではない。

なんていうと、ゆっくり食事をすることの豊かさを問うような文章になってしまうが、いいたいのはそういうことではない。

食事ともいえない今の普段の食事の感覚があり、だからこそ帰省して大人だけで自分のペースで摂る食事のありがたみがあり、ゆえに解像感の高い日記の中の食事の描写が生まれ、それに今ぼくははじめて気づいたということ。それが記されたということ。それをいま、書いておきたいと思った。

いまのこの、食べた気のしない忙しない食事の時間も、どうせ懐かしくなってしまうのだから。

✈空中日記 129|日曜日のスガキヤ

1月26日(月)

咳はまだ残っているものの、活動がようやくできそう。そういえば、先日Twitterでメモの時代、というものを見たので日記もメモとしてつくったらいいのではと思うのでやってみる。マークダウンで書くことにしよう。

  • いい記事読んだ。1万時間の話はいつも出てくるけど、都合のよいビジネスパーソンの使い方とは違い、あるジャンルにおける身体操作の話として楽しく勉強になる。

  • 香港からFLOW2のスイッチが届く。異国の送り主の住所をじっと読む。それだで旅行に行ったような気持ち。

  • 余ったカレーをスパイスでリブート。それでパスタ。

  • 食べながら『違国日記』の2話、洗濯物しながら3話。よすぎる。毎話「うっ」と「くー」とか「はああー」などといい、涙が目に溜まる。まず作品がいいのはある。イオが生まれたあとの自分の変化か。

  • なんでもかんでもそれっぽい変化を「年のせい」で終わらせて理解した気になる風潮には抗いたい

  • それは当事者研究の放棄にぼくには思える

  • FLOW2のスイッチ交換が難儀。物理的に不可能に思える堅さ。ゼルダをプレイしようとしたのに、電源入れたら『ELDEN RING』だったような気分。

  • 2019年のNY滞在以来、この国を出ていない。

  • またいい記事読んだ。菊池成孔の菊池史観みたいなものが、ぼくはやはり好きなのだろう。レプリカ、シミュレーション、ハイパーリアル。色んなことばが頭を過る

  • ウイルスには痛い目をみたので、33畳用の加湿器とオットマンを買った。オットマンはウイルスに関係ない。

  • メモといえば、寝込んでる間に麦さんからRPをもらっていたのでチェックしなきゃ

  • カニエが『ウォールストリートジャーナル』に謝罪広告を出したらしい。2000wもの文量とのこと。その翻訳を読んだ。当事者研究的な視点がビビッドで、かなり共感できる内容。これはちゃんと書いているな、と思える。内沼さん、後藤さんにシェア

  • 夜、スイッチ交換作業の続き。やっと終えて触ると、おお、これはこれでいい! はじめての静音スイッチはkailhのvoidというもの。唯一気になるのは、バックスペースとエンターだけカチャ感があること。Geminiに尋ねると、スタビライザーの入ってるキーだと起こる現象だという。なんでも静音されたことで、これまで聞こえてなかったものが目立つのだという。

  • キャップを数度つけなおしたらエンターは鳴らなくなった。どういう仕組みか分からないので、バックスペースには適応できず。うむむ。

  • メモスタイルなら、もっと短文にしたい。その方がクールだろう。

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  • 日記のおまけ

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