代車のゴルフ、瞬間と永遠
✏️日記のまえがき
代車はおもしろい。レンタカーと違い、目的と意図があって借りるわけではない。ただ車検や修理で預けているあいだ、自分の車として使っていいよ、と選ぶ権利もなく託される車。終わりの決まった関係の中、日常を過ごすということ。相棒のかわりの、かりそめの相棒。
もう明日は一緒にいない、ということがわかったまま走る中央道の夕焼けは、明日一緒にいない、もう2度とともに過ごすことはないという一点において圧倒的にうつくしく特別なものになる。なんだか恋愛のよう。それがディーラーの作戦なのか? いずれにしてもこれ、完全に瞬間と永遠、だ。
✈️空中日記 124|町中華のクリムト
クリムトの町中華は、学生たちとゆくと机の上が満漢全席のようになってたのしい。
12月8日(月)
昨日のこと。ダイソーでカゴを持ちたがるイオを後方から、見守っていた。セルフレジにつくと、パパここね、と場所を指定し、地面に置いたカゴからひとつずつ商品を、はいどうじょ、と渡してくれる。お礼をいいながらスキャンしていると、最後の商品を手渡したあと、ひとりでえっちらおっちらとカゴを返却しにいった。2歳になったばかりの子にこんなことができるのかと驚き、同時に誇らしく、抱き上げて、2歳でこんなのできるなんてすごいよ〜、とちょっと大きめの声でほめてしまう。
じゅんちゃん不在で夜はふたり。つくる気力がなく大阪王将で買って帰ることにする。店員さんがみんな中国人なので、よそよりおいしいのではないか、と勝手に思っている。フロアの母よりすこし若いだろうという女性店員は、ひとりで行くと大変に素っ気ないのだが、じゅんちゃんの妊娠中にふたりで来店した際には、目尻を細めすごく優しくしてくれたことを思い出した。
イオを抱いて入る。にこにこと迎えてくれる。天津飯、餃子、イオのリクエストのからあげ。からあげは時間もかかるだろうし、ひとりだったら頼まない。ひとりだったらしないことをできるのが育児の楽しみのひとつで、ひとりなら避けることをしなければならないのが育児の苦しさのひとつだ。注文を待っていると、キッズ用の椅子の背が顔に見えたことに大爆笑。パパ、しゃしんとる、というので、1枚撮った。満足そう。
出来上がったものを、熱いから気をつけてねえ、といって手渡してくれた容器の上に無料餃子券が2枚載せられており、お、と思って目をあげると、店員さんがウィンクをしたように見えた。
夜、がぶがぶとイオのお腹に顔を寄せてかじりつくまねをするとおおよろこびではしゃぎ、たべないで〜、おいしくないよ〜、とうれしそうにいう。最近の彼女のお気に入りの遊び。